梅田芸術劇場メインホールの「マタ・ハリ」を娘と観に行ってきました。加藤和樹さんは回によってラドゥーとアルマンの役替わりがあるので、「両方観たい」という娘の希望でラドゥー役の12:00公演とアルマン役の17:00公演を観ました。
彼女は加藤和樹さんのファンなのですが、2018年の公演はちょうど大学受験と重なって断念、2021年の公演は明日観に行くというところでスタッフさんに新型コロナウイルス陽性が判明して公演中止、今回やっと観に行けたのでした。なので、そりゃ両方観たいよね~という感じ。で、私もお付き合いしたのでした。1公演3時間ちょいということでなかなか疲れましたが、マタ・ハリ役も12:00公演と17:00公演は異なっていたので、そこらへんの違いが面白かったです。
ただ、ストーリーは第一次世界大戦下のフランス、ドイツが舞台なので、楽しい話ではなかったです。戦争に翻弄された人たちという感じ。登場人物も、「そこでそうしなかったら」もう少しよい結果になったかもしれないのにと思うことが多くて、ちょっとイラッとすることもありましたが、それまでの苦しい人生の結果でそうなってしまうのだろうなとは思うので、いろいろ苦しい感じではありました。
マタ・ハリ役の柚希礼音さん、愛希れいかさんはだいぶ雰囲気の異なるマタ・ハリになってました。柚希さんはだいぶ強そうな感じ。スパイとかやってても不思議無いなという雰囲気。愛希さんは女性らしい感じ。普通の人が巻き込まれた感があるかな。個人的な感想だけど。
加藤和樹さんはどっちの役も良かったけど、役柄的にアルマンの方が好きかな。ラドゥー&アルマンのシーンが結構あって、加藤和樹ラドゥー&甲斐翔真アルマンのときは、アルマンがすごく「若い子」に見えて、ラドゥーの方がらいぶ強そうに見えたけど、廣瀬友祐ラドゥー&加藤和樹アルマンのときは、地位には差があるものの割と2人が対等に近い感じに見えました。それと廣瀬さんの声が良い!! 廣瀬さんが歌うたびに「いや~、声いいなぁ」と思ってました。
12:00公演で、甲斐翔真さんとラドゥーでの加藤和樹さんが大阪千秋楽ということで、カーテンコールで挨拶がありました。甲斐さんは前日の公演に学生さんの団体が来てたのが印象的だった様子。彼らがミュージカルと出会ってくれたことを喜んでいました。加藤さんは2021年の大阪公演が途中で中止になったことに触れてくれて、あのときの残念さが成仏できた感じ。
17:00公演のカーテンコールでは、愛希れいかさんが「世界中の人が戦争のない明るい明日を迎えられるように」といったような話をされていましたが、本当にこのミュージカルを観てる間中、そう思っていました。人間同士で何万人も殺し合うっていったいどういうことだろうと思います。本当にこの世から戦争がなくなればいいのに。
基本的にハッピーエンドが好きだし、楽曲もそんなに刺さるということはなかったのですが、上質なミュージカルという印象でした。2幕の最初らへんの曲で、「なんか似てる曲あったな」と思ったのだけど、それが何か思い出せずにもやもやしてます。多分、他のミュージカルの曲だと思うのだけど。追々探してみよう…。
今回の主なキャストは以下の通りです。(12:00回/17:00回)
マタ・ハリ: 柚希礼音/愛希れいか
ラドゥー: 加藤和樹/廣瀬友祐
アルマン: 甲斐翔真/加藤和樹
ヴォン・ビッシング: 神尾佑
アンナ: 春風ひとみ
パンルヴェ:中山昇
ピエール:長江崚行
キャサリン:青山郁代
コリフェ:三井聡


